・ぬいぐるみを学校やおでかけに連れていく
・友達や家族のようにぬいぐるみを扱う
自閉スペクトラム症(ASD)の子どもたちの中には、上記のようにぬいぐるみを非常に好む子がいます。
「どんな感覚なんだろう」と気になる方は少なくないと思いますが、この理由には自閉スペクトラム症(ASD)の当事者に共通した感覚があったのです。
その理由が…
自我を持った友達のようなものだから
というものです。
この記事では、自閉スペクトラム症の当事者の方のリアルなお言葉から「ぬいぐるみを好む理由」について知ることができます。
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ぬいぐるみを好む2名の当事者の方のお話
『ぬいぐるみは自我を持った友達のような存在』
この根拠となるお話を、自閉スペクトラム症の当事者である2名の方がお話してくださいました。
お二方のリアルなお言葉をぜひご覧ください。
【20代 女性 Aさん】
この歳になっても、まだ家を出る時は基本どこかにはぬいぐるみ。
車なら大きめの子を抱っこして、そうじゃない時はストラップ状のぬいぐるみをカバンに付ける。
不安になったらナデナデしています。
ぬいぐるみは家族と友達の間くらいの感覚です…。
幼少期より、ふわふわの触り心地が好きでずっと一緒にいたのですが、父がやたらとぬいぐるみの扱いが上手く、動かしたり喋らせたり、良くしてくれました。
そのおかげか、ぬいぐるみがモノのようには見えず、自我を持ったイキモノと思うようになりました。
安心感を求めて一緒にいたり、友達だから一緒にお出かけしたいと思ったりします。
話しかけたりもします。
【20代 女性 Bさん】
触り心地ももちろんですが、ぬいぐるみ自体が自分とは違う意思を持っている(イマジナリーフレンドのような)感覚で、周りにはごっこ遊びに見えていたと思いますが、自分の中では友達と遊んだりお喋りしたりしているつもりでした。
なので、ぬいぐるみと一緒にお菓子を食べたりゲームしたりと実際は一人遊びなのですが、自分の中では一人遊びをしている感覚ではないという摩訶不思議な感じになっていました。
大人になってもぬいぐるみ好きが抜けなくて、ぬいぐるみ本体は変わっても子供の頃からのイマジナリーフレンドが今もいる状態になっています。
さすがに恥ずかしいので実際に会う人たち、親にもそのことは話したことがありません。
2名の当事者の方の詳しいお話から、ぬいぐるみを「自我を持った友達のような存在」のように思っていることがよく分かるかと思います。
当事者の方から聞かなければ知ることが難しい感覚。
ぜひ参考に、そして大切にしましょう!!
どう対応すればいいの?
ぬいぐるみを可愛がっている姿は、子によっては年齢不相応に映るかもしれません。
しかし、子どもたちの「友達」であり、「安心感」を与えてくれる存在であることを踏まえて、自らが持つ常識にとらわれることなく、尊重してあげてください。
決して悪いことでも、他者に迷惑をかけるようなことでもありません。
見守ってあげることが大切であると考えます。
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