ウロウロする自閉スペクトラム症(ASD)の子どもたちについて分かりやすく解説!

・どうしてずっとウロウロしているんだろう?
・ウロウロしている様子、よく見るな…。

こんな感覚を抱いている方、抱いたことのある方は一定数おられると思います。

時々「ADHDかな…」という話を耳にしたりもします。

この件に関して、実際に自閉スペクトラム症(ASD)の当事者である方々にインタビューを行った所、次のように2つのパターン1つの大きな共通点があることが分かったんです!

2つのパターン
①出来事をきっかけとしないもの
②出来事をきっかけとするもの
1つの共通点
自ら落ち着くため

ここから自閉スペクトラム症(ASD)の当事者である4名の方にお送りいただいたリアルな声を紹介し、その上で解説をします!

ぜひ最後までご覧いただき、子どもたちの感覚を理解しましょう!

※この記事はここから約7分で読むことができます。

目次

【ウロウロする理由①】出来事をきっかけとしないもの

まずは、自閉スペクトラム症の子がウロウロする2つのパターンの中でも『出来事をきっかけとしないもの』に関する当事者の方々のお言葉を紹介します。

【20代 女性 Aさん】
じっとしていることが気持ち悪く、とても苦しくなります。
ずっとウロウロしているわけではなく、歩いて座ってを繰り返す感じです。
授業中ではなく、何もすることがない時にウロウロします。
動くことができるとスッキリする感じがあります。

東田直樹さん(重度自閉スペクトラム症当事者・作家)
僕は、いつも体が動いてしまいます。
じっとしていられません。
じっとしていると、まるで体から魂が抜け落ちてしまうような気がするのです。
不安で怖くていたたまれないのです。(略)
じっとしていると、本当に自分はこの体に閉じ込められていることを実感させられます。
とにかく、いつも動いていれば落ち着くのです。

参考:自閉症の僕が跳びはねる理由 角川文庫

お二方のお言葉から『出来事をきっかけとしているわけではないこと』が分かります。

さらにお二方の次の言葉。

20代 女性 Aさん
じっとしていることが気持ち悪く、とても苦しくなります。
東田直樹さん(重度自閉スペクトラム症当事者・作家)
じっとしていると、まるで体から魂が抜け落ちてしまうような気がするのです。
不安で怖くていたたまれないのです。

この言葉をまとめると、ウロウロしている理由は『自ら落ち着くため』であると言えるでしょう。

【ウロウロする理由②】出来事をきっかけとするもの

自閉スペクトラム症の子がウロウロする2つのパターンの内、『出来事をきっかけとするもの』に関する当事者の方々のお言葉を紹介します。

30代 男性 Cさん
基本、集中が高まるまでは歩いていたいので、歩ける環境でないと仕事が出来ないと思えるくらいにはいつもウロウロしています。
何かをやらなくてはいけないという状況で動くことがセットになっているので、それが出来ないことへのストレスが苦しい感じです。
私のルーティンの1種ですね。

30代 男性 Dさん
イライラした時に動かないでいられないことがあります。
自分を落ち着かせようと必死になってウロウロするようなところがあります。

お二方がウロウロする理由をまとめると「仕事前のルーティン・イライラの解消」という2つになりますね。

自閉スペクトラム症(ASD)の当事者である方以外にも共感できる方はおられるかと思います。
(私は物事を整理する時にウロウロと歩いたりします。)

出来事をきっかけとするもの」であり、『自ら落ち着くため』に行っているとも言えるでしょう。

保護者・支援者はこれを意識して!

まずは何度もお伝えしている通り『自ら落ち着くためにウロウロしていること』を押さえておきましょう!

決して悪い行為ではないので

「じっとしていなさい!」
「座っていなさい!」

等と指導をせず、基本的には見守る姿勢を持ちましょう。

しかし、じっとして何かに取り組まなければならない場面もあるかと思います。

その際には次の2つを意識していただきたく思います。

①当事者の子たちは自身の苦しさと戦っていることを念頭に置くこと
②スモールステップの支援を行うこと

(例:少ない時間から始める、リラックスできている時間に活動をするetc…)

是非参考にしてください!

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